亡国データバンクBlog(はてな)

同人サークル「亡国データバンク」の公式サイトです。

そして5年で時代は「まおちゃん」に追いついた

今期の新規アニメは40本以上と言われています。しかし自分で数えてはいないので、これも含まれているのかは不明です。


STARCHILD:スペシャル:陸上防衛隊まおちゃん
http://www.starchild.co.jp/special/mao/

本放送は2002年だったのか。もう5年!も前の作品なのですね。あの頃と随分時代も変わりました・・・。


さて個人的にはまおちゃんは結構好きだった作品です。
特に原作(?)コミックはアニメとは別展開をした事や、絵やストーリーも丁寧な事、何より一貫して誰も傷つかない内容は、掲載誌をマガジンスペシャル(マニア向)ではなくボンボン(児童向)にしてちゃんと「子ども向け」作品として作るべきだと感じたものでした。まあラブひなのパロが有ったりと、オタク向けサービス全開なので当然無理に決まっていましたが・・・。


しかし一方「防衛しよう」「陸防」などの言葉が前年9.11以後の国際・国内情勢を考えると不謹慎でもあり、タイムリーでもあると複雑な思いでした。穿った見方をすると、自衛隊のプロモーションを兼ねているのではないかと・・・。この半年後にはイラク戦争があり、その後自衛隊を送ったりしたりと、確実に時代の空気が変化したのも事実です。


さらに、当時すでに絶大な人気を誇っていた赤松先生にキャラクターだけ作って貰ってアニメを作り、OP・EDを堀江由衣さんに歌わせる「露骨な」商法にはいかにもキングレコード的とはいえ、個人的にはちょっとどうなのかとも思いました。CD売るためには作品は何でも良いのかと・・・。




あれから5年の歳月が経過して、改めて今年このまおちゃん再放送を見てみると、いろいろな時代の変化を感じます。


ボンボン公式WEBサイト「ボンボンアイランド」 : 連載まんが : ネギま!? neo
http://bombom.kodansha.co.jp/?module=Manga&action=List&list_id=47

赤松先生の「ネギま」は原作と違う独自展開をするネギまneoを「ボンボン」(児童向)で連載をしています。子ども向けアニメの激戦区、土曜早朝枠の顔ぶれも一概に子ども向けとは言えない「微妙な」ラインナップが随分増えました。


一方「防衛」という言葉は隣国の脅威や国際環境の流動化、アメリカの相対的地位の低下などを受けてより現実的な言葉になり、今年2007年防衛省が成立しました。つくづくまおちゃんは現実の防衛ネタに恵まれていると感じます。

さらに今回の再放送はOP・ED曲が変更されAice5(アイス)になりました。


StarChild:Aice5
http://www.starchild.co.jp/artist/aice5/(音がでます。注意して下さい)

いよいよアニメと音楽は「タイアップ」以上のなんの関連もないという、強力な決意を感じます。今なら「フルーツバスケット」を再放送しても歌はAice5になるかもしれません(こちらの方がむしろ正しい姿かも)。
アニソンの地位自体上昇しオリコン上位に入る事も随分多くなりました。積極的なメディア戦略が功を奏した面もあるかと思います。




まおちゃんは2002年当時楽しく視聴しながらも、一種の違和感を感じていました。
しかし不思議なことに2007年現在に見てみるとあんまり違和感を感じません。慣れてしまったのか、時代がやっと追いついたのか。どちらにしたも久しぶりに「まおちゃん」を見ていろいろ考えさせられました。


[ 悠 々 日 記 ] - 読売新聞(福)さんが この時期のアニメファンの気持ちを紙面で代弁していた
http://d.hatena.ne.jp/YUYUKOALA/20070407/Fuku

アニメ枠を維持するために頭数が必要なのだと思いますが、とても見きれないです。
申し訳ないですが、来週以降は多分「まおちゃん」ではなく「史上最強の弟子ケンイチ」を視聴する予定です。