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日本的美学「残身(心)」を萌えアニメに見た?

昔高校生の頃に剣道の授業がありました。
その際面や胴を打つ事もあったのですが、打ち終わった後相手側に振り返り竹刀を構える「残身」というポーズを取らないと一本が認められないと教わりました。


剣道理論 ⑧残心
http://www.cyber.kbu.ac.jp/club/kendo/riron8.htm


残身とは型ですが、その意味する所は相手を倒した後でも油断をしていないという自分自身に対する一種の戒めだと理解しています。
同じものは弓道にもあります。Fateで得た知識ですが・・・。


激しい動きが終わった後に、すぅーと静かに型を決める。この「動」と「静」のセットは日本的な美学として色々なところに見つけられると思います。


なんで急にこんな話を文系まっしぐら人生を歩んできた(運動部経験=幽霊部員経験)な私が剣道とかの話を書いているかというと・・・。

たまごまごごはん - 竹内哲也MAD
http://d.hatena.ne.jp/makaronisan/20070325/1174762137

かみちゅやまなびの、のったりぶにゃぶにゃした独特な動きはこのアニメーターさんの作だったのですか。すごいクセになりますよね。特別な重力がこの空間に流れているような気がしてなりません。アニメだからこその日本な時空。ステキです。



「独特の重力」が確かに感じられますが、もう少し分解してみると以下のように感じました。

  1. 通常の動き
  2. 慣性
  3. 行き過ぎたのでふわっと戻る

この一連の動きが独特の重力を感じさせるのではないかと思います。
そう考えた時、最初に述べた「残身(心)」の事を思い出した、と言った次第です。


日本のアニメの魅力の一つとして良く言われる「リミテッドアニメに起因する、静と動の大胆な見せ方」というものがあります。
この竹内哲也さんの作画は、まさにそんな魅力を十分に感じさせるものなのかな、と感じました。


私個人は絵を描ける人間ではないので、本当は作画的な事を語る資格はありません。
しかし、良いものにはやはりコメントしたくなったのでちょっと触れてみました。