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地域密着のオタク向けイベントは今後増えるのかな〜と感じた件

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インバウンド消費とカジノ法案
インバウンド消費が今年の日経MJヒット番付横綱だった。今年初めて外国人観光客が1000万人を超えたからだ。東京五輪までに年間2000万人が目標だ。

一方で、カジノ法案が先月今国会成立を断念をした。
カジノ法案、今国会の成立断念 自民、審議停滞響く:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/sp/articles/ASGC73K34GC7UTFK005.html
この法案は外国人観光客を呼び込む目玉として考えられたものだが、治安悪化などの問題点も指摘されている。先日の経済ニュースWBSにて韓国カジノの光と影の特集があり、税収は5倍に増えたが、治安が悪化し人口が減ったとの事。カジノは税収面では良いが、永続的な観光資源としては果たして良いものか考えさせられた。ましてやそこに住む人々にとってプラスなのだろうか?


海の家のクラブ化防止について
観光資源と言えば、今年の夏逗子の海岸では海の家のクラブ化を防ぐ為の規制が行われ話題となった。結果は海水浴客が大幅に減り、浜辺で商売する人からはクレームが上がっているらしい。クラブ化は危険ドラッグ汚染に繋がる為、安心安全な観光地を目指しての対応だったが、功罪あるのだと言える。
ビーチ「クラブ化」規制の成果に差 神奈川 - 産経ニュース
http://www.sankei.com/smp/region/news/140903/rgn1409030075-s.html
クラブ化は音楽やダンスがダメなのではなく、そこに集まる人たちのモラルが低く、治安が悪化すると考えられているから規制対象となっている。観光としては人を集めたいが、モラルの低い人は来ないで欲しい。これが地元の本音である。

カジノとクラブ化規制の2つの事例を見ると、観光には、集客と治安のバランスを取る事が大切なのだと思う。


中野での2つのイベント
中野駅前で2週に渡り、屋外アニソンDJイベント「リアニメーション」と都市型コスプレイベント「MAGフェスタ」が行われた。
Re:animation | リアニメーション - Animation meets club music party and rave -
http://reanimation.jp/
MAG Festa (マグフェスタ)
http://www.magfesta.jp/
両方に共通するのは区や商店街の全面協力体制だ。区長が積極的に参加するなど中野の新たな目玉にしたいとの意志が感じられた。
この全面協力体制の背景は、もちろん関係者の事前調整努力による所が最大の要因だと思う。
しかし同時に集まってくるオタク層がモラルが高いと見られているからだとも思う。


オタクのモラルの高さと今後の可能性
オタクがなぜモラルが高いのか?これには色々理由があると思うが、やはりコミケの存在が大きいと思う。単に買いにきた人々を「一般参加者」と言い、あくまで運営に協力する存在と位置付けており、これによりイベントに参加する際には主催者に協力しルールを守るべきと訓練されているのだと思う。
[コミックマーケット - Wikipedia](http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)
> コミックマーケットにおいて参加者は対等であり、「お客様」は存在せず、皆がコミックマーケットの参加者なのである、との理念からである。
集客はしたいが、治安の悪化は避けたいと考える全国の商業施設や自治体にとって、オタク向けイベントは非常に向いているのではないかと思う。ましてやクールジャパンの名の下、オタク向けコンテンツはインバウンド消費を促す起爆剤にもなる為、国内外から集客が見込める可能性がある。中野でのイベントとその活況を見ると、今後追随する所が多く出てくるのではないかと感じた。